姜尚中×吉田司 トークライブ「そして、憲法九条は。」

東京堂書店で16:00から、の予定だったところ、受付にいろいろ手間取った関係で16:15頃からスタート。イベントタイトルと同名の対談本「そして、憲法九条は。」の発売を記念したトークライブ。


あきらかに姜ファンの年配者(の女性)が多い。というか、自分のような司タン目当ての人はどれくらいいたのだろうか。

姜の、靖国問題は対中対朝鮮の問題というより対米問題だという趣旨の発言を吉田が「それは自分もまったく同じだけれど、そこで意見が合うとは思わなかった」と受ける形で、これからの日本はアメリカの属国として生きていくしかないけれど、それを素直には受け入れがたいのでいくばくかの矜持を保つため、靖国参拝をしているんだというふうな説明。近代においてそういった役目を負わされた天皇人間宣言してしまい、ジャパンアズナンバーワンだった経済力が大多数の国民を背負えるほどの力を持たず勝ち組負け組みをはっきりさせていくとなった以上、死んだ人を神聖化して矜持の礎になってもらうしかない、という。吉田らしい飛躍が気持ちいい筋立て。


それ以外は断片的にしか印象に残ったトークはなかった。一方が15分くらいしゃべって、次にまた15分くらいしゃべっての交互繰り返しで、ライブではあったけれども、セッションにはなってなかったし、刺激に乏しかったので。それなら本読んだほうが早いよ。二人に場を任せるより、別の司会者を用意するべきだったように思う。


それから、姜のバリトン声がかなり美声。ちょっと聞き惚れる。シャープな顔立ちにすらっとした長身で、そりゃファンもつくだろなと実感。姜は、パクチョンヒ-岸信介-満州国を結んだ戦後論について著書を予定しているとのこと。姜も本格的に読んでみるか。