コミティア81――よく購入してる主なサークルから。

 「アカシックレコッズ」は、2004年までの5年間ほどの短編ギャグを160ページに詰め込んだ。まだGヒコロウとか平耕とか、そのあたりの影響が見られる頃合。ちょっと、あきづきりょう、な匂いも。巻頭に収録されてる「チェンジ!」のメガネさんが、「フリクリ」のハルコっぽいスレンダー美人さんで、お気に入り。


  • 金太郎、草吉 《えのころ工房
    • 無料コピー誌「えのころだより 26」

 仕事部屋の俯瞰図が掲載。これは保存版。


 「背伸び」シリーズ最終話。大人になって日々働く「僕等」は、振ったり振られたり修羅場ったり。でも成長ねえなあと意気消沈の雨宮。元気一杯でちんちんくりんだった日高は見た目ちょっと落ち着いて。会社の中での役職とか家庭とかいろんなしがらみとか負う前の、まだクローゼットの奥に制服が残っているくらいの頃合は、男なんてたいして変わらないけど女はすごい変わる(ように男からは見える)。告白を玉砕した相手である日高に久しぶりにあって「やっぱりこのひとはおひさま」とつぶやく雨宮。懐かしさと気安さに寄っかかる。シリーズは終わるけど雨宮の成長はこれからなのでした。


 なんだろう、作者は最近、洗脳セミナーの実態とかに興味があるのだろうか。ティアマガ82のスタッフ募集マンガもそれ系のネタだし。公彦代表の資金洗浄シーンが涙を誘った。


  • 苦嶋 《Dogdays/しじましま
    • オフセット「犬侍 其の参(前編)」
    • コピー誌「かの馬を見よ」

 我侭お姫様に護衛役を押し付けられるまでの「犬侍」3話前編。刺客の手を退けた犬侍=直政の手をとる姫さまの笑顔が素敵。


  • 七霧京 《ぽらんぽらん》
    • 手製「本日晴天さくら日和」

 父親が再婚してできた義姉なんかに大好きなお兄ちゃんは渡さない!、な高飛車妹のお話。少年少女の両方が活躍するいつもの作品に比べて、お兄ちゃんの影が薄い一方で、妹の圧倒的な我侭振りが楽しく。このままでは恋の鞘当に勝てそうにない義姉の視点から、また書いてほしい。


  • まつもと 《松本興業》
    • オフセット「君、プロレスは好きかね? 3」
    • コピー誌「猿のヌイグルミ」

 シングル戦を扱った「1」「2」に続いて、「3」は初のタッグ戦。しかも悪玉のセコンドが乱入する実質2vs3。反則ありありの場外戦が楽しくてしょうがない。外人レスラー参戦らしい「4」も楽しみ。
 「猿の〜」はホラー風味実録モノ。自宅のアパートの近くの壁に座らせられていた猿のぬいぐるみが、日に日に近づいてくる話。そして、ある日、アパートのドアを開けると……、まぁ、そうだよねというオチにホッとため息。自分も部屋を出てすぐの壁際に、1年くらい前から放置されてる家賃の領収書カードが気になってるが、気になってるだけで別に実害は無い。


  • 唄 《四匹の黒猫》
    • コピー誌「唄的楽描 vol.0」
  • 唄、OJO《UO
    • コピー・合同誌「うお」

 かーいい娘イラストのラクガキ集。定番。


  • しらとりゆり 《SOFT-COTTON
    • プリント本「この夏のご予定は?」

 夏休みがほとんどとれないことになったパパは、それでも可愛い娘のために何とかやりくり。そんな親バカの家族水入らずの休日。


 例によって幼女がぐっちょりと犯されるわけですが、さて、例の都産貿問題があってから、作者のHPで今後の参加スケジュールの更新がないのが、どうも。


  • 尼崎 《EASTWOOD》
    • オフセット「BRONSON」

 この人、前は、別のPNとサークル名じゃなかったかなぁ。ラスト、そこで殴っちゃうのはよく分からなかった。


  • 草凪蜻蛉 《WiNDY WiNG
    • オフセット「Galsses Black」

 メガネの可愛いさん達のイラストとかえっちいマンガとか。


 いわゆる温泉編。そういえば、季刊R.P.Gが休刊しちゃいましたね。vol.3のメインインタビューイーが、マンガのプロットとシナリオ作りの共通性を聞くとかいって、田中誠じゃあ無理やり過ぎだもんなぁ。


 「SCHOOL〜」はGAO!掲載の読切2本と書下し1本を収録。背景は作者の母校の高校らしい。友達とか片思いとかをテーマに、いつもの爽やかな絵で甘酸っぱく楽しませてくれる。髪型とかマフラーの巻き方とかバッグのデザインとか弁当箱の中身とか、そういったセンスの面でも。例えば、書下しの「春のつぶやき」で、昼休みに中庭で仰向けに昼寝する高校生の顔に読みかけの「クーリエ・ジャポン」がかぶさってたりする。校内に居場所がなくて中庭にやってくるようなら、そういった雑誌を背伸びして手を出してそうだなー。
 かずととの合同誌の「松岡竹下梅宮」は元気一杯3人娘の鎌倉修学旅行の一日。かずとの下書きをミヅタがペン入れ。シャープなかずと絵、という珍しさがある。


 ある自律型ロボット住宅は、あまりの怪しさから買い手がつかず、建築主も逃げ出して……。
 ル・コルビュジエというフランスで活躍した巨匠建設家の提唱した「住宅は住むための機械である」をモチーフに、町内を騒がせたロボット住宅が居場所を見つけるまでの顛末を描く。モチーフの大仰さに比して、フツウに良い話に終着した感がある。それとも、そーいう読み方でいいのかな?


 独立愚連隊のバラライカみたいな女少佐に、引き抜きをかけられるメイア。共同作戦の成否はいかに。次巻期待。


 闇ボランティアの部活動にいそしむシニカルなメイド女子高生と、野性にあふれる幼女の出会いが、都会の矛盾に切り込んで傷つき、また立ち向かう。けど、なんか成長しそうにない成長物語。魚→うお→WAR→戦争、とか、ちょっと言葉遊びが過ぎるか。
 作者初の4コマ。この人の作風だと、4コマののほうが区切りが分かりやすく、テンポよく読めるかも。中途に恒例のミュージカルシーンあり。盛り上げたいときは、そうすればいいし。


  • 漆原拝 《蛙の館
    • オフセット「天ノ花地ノ月 咲」

 絹、嫁入りする。嫁入り先の小城の城主がえらく人間の出来た人→何事にもかたくなだった絹が心を開き始める、という、次巻の突き落としを暗に予告するような、淡い淡いお話。


 オリジナル同人キャラ勢ぞろいで宴会だー、なお話。


 コミックseed!で「穴街」の掲載が始まった作者の最近の新作。自称エイリアンの我侭少女二人を預かることになった、のんびり屋で苦労症の酒屋の青年をめぐる、どたばたの日々。横長の海外マンガ風のコマ割りが新鮮、フルカラーの色使いがページをめくる度にワクワク。あとは量を描いてくれると、かな。


  • 木尾慎二 《Second Wind
    • コピー誌「まみちゃんの防犯教室」

 知らない人に声をかけられたまみちゃんの行動を選択してみよう、という、なんかいきなりゲームブック風味。まみちゃんがフルボッコな強さなのはいいんだけど、パンチラくらいはあってもよかったかなぁ。


 擬人化ミジンコ(眼帯・内臓イラストシャツ・節足型もみあげ)たんが可愛い。愛でたい。妹にしたい。


 四肢欠損・改造少女における独特の美学を発揮してきた作者が、とうとう学園モノまで食指を伸ばし始めた。活躍するなはと(7810型)タンはピンチに陥りそうになると、四脚形態に変形するのだ! しかも対立する学園のリーダークラス幼女は逆間接タイプ! 腕は万能アーム型だ!(先がワッカになったやつね) フィギュアで☆くなるわ、ホント。


 とぼけたおかしさ。セリフのきり方、羅列のされ方、配置のタイミングが絶妙。FANですよ。おすすめ。


 暴力コンビニ店員、再び。にああんだーせぶんの新作カレーメニューを考えようの回を思い出すね。


  • はしもとしん 《プロペラ
    • コピー誌「メンゴアンドアウェイ」

 ラフイラスト集。ザブングルゾイドを混ぜたような四足獣ロボットのイラストが琴線に。ゾイドって、野性ロボットを人間が乗りこなしてるって設定なので、学年誌の改造特集とかで、既製品に手をいれて内部構造剥き出しにしたワイルドなジオラマに憧れたもんだ。そんなテイストが。


  • 平野まさのり 《BlackDwarf
    • コピー誌「the Coffeeshop Dance」

 和風喫茶店の暴れん坊女中さんが店の前のいざこざを一喝、揉めてた二人を常連に引き入れるお話。着物にエプロンいい。


 座談会「このマンガがブレない」で、韓国からの留学生・トンベリことトンが次々吐き出す衝撃発言にあらかた持ってかれてる感じの第47号。「あと、志がブレた漫画と言えば、『らんま1/3』がありますが。」で、目がテンになった。男、女ときて3形態目が天使って、SOULに溢れる国だな。「韓国の漫画史の汚点」「クソ漫画家」と言った直後に「読んでみたらおもしろいよ。割と」と言い放つ日本語力が頼もしい。まぁ、「構図とかカットとかまったく同じ」らしいので、クソだけどおもしろい=パクった原作を何倍かに薄めた程度には読める、ということなのだろう。次号で、1997年の青少年保護法が韓国マンガ市場に及ぼした影響を書いてほしいdeath。