ケータイマンガ品評 メモその1 ― 結局、課金できず。


テーマは「外部の助けを一切受けずに、まっさらの状態から、どこまでたどり着けるか」。



平日の午前中、電車の中から。
使用端末はSO703iFOMA契約)。TFT液晶の大きさは約2.7インチ(240×432ピクセル)。
7/1付でパケホーダイ切り替え済み(月額税込4,095円)。
操作開始時、アンテナは3本とも立った状態。
吊り革をつかみながら右手で操作。雑誌なら、揺れる車内で扉によりかかりながら両手で読むくらいしかない。ラッシュ時は、マンガ誌や新聞なら他人の邪魔で読めなかったり読むのをためらうが、ケータイマンガならその心配をあまりせずに済むだろう。
パネル部の右上のi-mode専用ボタンから「iMENU」→「メニューリスト」→「コミック/書籍」。ここまでは直感的にいける。
上位4サイトのサイト名と「全76サイト」へのリンクが表示。
「全76サイト」へとんで一覧を確認。
ここで画面メモに保存。
トップ9まではサイト名の左横に順位が出る。ランキングの集計対象期間は5/1-5/31。おそらく月頭に順位が更新されてると思われる。10位以下は順位表示なし。順位表示がないだけで、利用者順に並んでいるのかどうかは、はっきりしない。
今日時点のトップ9は、上位から
「コミックi」
「ケータイ★まんが王国
「Handy コミック」
「comic.jp」
「めちゃコミックス」
「まんが堂」
「まんがこっち」
集英社マンガカプセル」
パピレス★コミック館」
それぞれのサイト名は分かりやすくはあるが、一覧でずらっと見せられるとどれも同じに見え、どれを見たものか迷わせる。他のサイト名も、COMIC、コミック、コミックス、マンガ、まんが、漫画、などが入ったものばかり。サイト名に講談社集英社といった見知った出版社の名前が入ったものは、ある程度の客寄せ効果を持つのか。
1位の上に、左横に赤文字で「NEW」という表記をされたサイト名が出てくる。これがランダムなものかどうか不明。今日は「激萌(はーと)美少女SEXY画」というサイト名が表示。ためしに飛んでみると美少女イラストだらけで、マンガでさえない。



まず「GENZO/幻冬舎コミックスhttp://www.gentosha-comics.net/topics/index.html#0627-1)」へ。一覧のかなり下のほうにある。
トップページが完全に表示されるまでの時間が思いのほか長い。10秒近い。ちょっとイラッとする。
トンネルに入ってしまう間など、ダウンロードが中断しがち。移動体の中で、通信環境が一定に保たれていないと、ストレスが溜まりそう。
画面メモ保存。
「雑誌新着」へ。スピカ6月号②が最新。「アンダロ14話後編」の掲載分。幻像6月号②。「かげふみさん13話前編後編」「まんまんちゃん、あん10話前編後編」の掲載分。購入ボタンは無し。トップページに戻る。
下にスクロールし「コミックの読み方」へ。
購読はポイント制。月額315円=300Pと月額525円=600Pの2コース。通常は1円=1P、大口ならサービスPがつく。
「ご案内」へ。若干の説明。トップページへ。
「会員登録」へ。315円=300Pコースのリンクを踏む。
利用規約を読まずに「今すぐ登録」へ。
imode情報料金が発生うんぬんの説明。「ok」を押す。
数字4桁のiモードパスワードなるものを入力させる画面。思い当たる数字を何度か入れても認識されない。あきらめてトップページへ……戻ろうとしても飛べるボタンは無し。何度もバック操作で戻る。
マンガに限らず、ケータイをエンタテイメントのツールとして利用する習慣がないと、はじかれてしまうようだ。
パソコン用との比較。
パソコン用は毎月末にGENZO・スピカ・MAGNAの3誌を配信。ケータイ用は無料のMAGNAを除いたGENZO・スピカの2誌を翌月の中旬以降に、掲載作品を2度に分けて配信。発効日に2週間以上の差。おそらくだがタイムラグの理由は、パソコン用の作業を幻冬舎コミックスの編集部が行い、月末に発行した後、完成素材を委託先のケータイ配信会社へ送ってケータイ用に変換する作業をしているからではないか。
パソコン用価格は、無料のMAGNAを含む3誌で210円。ケータイ用は、1誌1回分が100P=100円。GENZO・スピカの2誌2回分をすべて読むと、計400P=400円で、パソコン用の2倍の価格。ただしパソコン用の210円という価格がどれほど採算性を考慮したものかは疑問も。



(その後、151でコールセンターに聞くと、ドコモショップに直接行かないとパスワードの確認・変更はできないと。げんなり)



このあたりで目がしぱしぱしてくる。少しつらい。



次に、さらに下にスクロールして「一迅社モバイル(http://www.ichijinsha.co.jp/mobile/index.html)」へ。
トップページの表示がやはり時間がかかる。
画面メモ保存。
REXのバナーを踏む。
6/9発売の最新号の告知画面。トップページへ戻る。
「無料お試し」へ。
「REXコミックス」へ。
「シンシア ザ ミッション 第1話」へ。
「コミックを読む」を押す。1523KB。
javaプラグインのダウンロードの要求。30秒ほどで終了。起動。第1話のダウンロード開始。14-15秒ほどかかる。すこしイラッ。
1巻表紙。
コマを一つずつ切り取って縦横にスクロールさせて読ませる。ページ単位で取り込んでカメラ移動させるタイプではない。
画面で読むには“ト書き”が小さすぎるな……と思いながらボタンを押すと、“ト書き”が少し大きくなる演出。なるほど。
シンシアのクラスメイトの女生徒二人が「(走りさるシンシアを見送りながら)…もう見えないよ」「ちっちゃいな」と会話を交わすコマの次で、ほぼ同じ構図で苦笑いしながら「いそがしいよね/あの子」「ハゲの/くせにな/だからハゲるのかもな」と会話を交わす。ほぼ同じ構図のため、アニメ的な動画効果が生じている。1コマ目の何気ない会話とほぼ同じ構図のまま、2コマ目で繰り返しのハゲネタでくすりと笑いを誘い、建前と本音の落差のような妙味が新たに追加される形になっている。1コマ目と2コマ目が同じページ内で同時に目に入る紙媒体では、この効果は生じにくいかもしれない。
シンシアが人ごみを右→左へ駆け抜けるシーンで、スクロールが左→右へ。間違いなのかワザとなのか、不明。
シンシアの元師匠のキャラダインと向き合って彼につっかかる黒服。わざとキャラダインが右(画面の左手前)に目そらすと、つられた黒服が左(画面の右奥)を視線で追う。コマ単位に分割して見せられると、二人が全く別のベクトル(左手前と右奥)を向いたように見えてしまって、違和感が残る。
キャラダインが黒服の足元を払うコマでバイブ振動。
その後の一連の舞踏は、特に違和感なく読めるつながり方。
全体に画面の1/2-1/3くらいをコマで使う形。小ささが否めないが、ページの上をスクロールするタイプも、それはそれで、強制された視線誘導への抵抗感を生じやすいので、一長一短。
シンシアがキャラダインとの修行時代を回想するシーンへの移行で、画面の瞬時切り替えでなく、ピクセルが斑に消えていく演出アリ。
ほかに、画面の右から左へ幕を引く形での切り替え。部屋からエレベーターホールへ場所が切り替わるシーンで。
シンシアが銃でドアの鍵を打ち壊すシーンは、2コマを繋げて、スクロールさせる形の演出。1コマ目からはみ出た、銃を持ったシンシアの腕が、2コマ目の弾丸で壊れる鍵に重なる描かれ方をもともとされているため。
シンシアが、鍵を壊せなかったドアを打ち破るシーンで、再びバイブ。
試し読み終了。



降車。
ここまで約30分。



まとめ。

  • 電車の中などの混雑した移動体の中でも読むことができる
  • 通信環境が一定に保たれないと読みづらい
  • 似たようなサイト名が多い
  • こまめに画面メモ
  • だいたい1円=1P
  • 10-15分に一度くらい休憩を取ること
  • 試し読みでもダウンロード時間は10数秒以上
  • iモードパスワードを忘れると課金できない