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- 「ゼロ年代アメリカ映画100」刊行記念トークセッション いまアメリカ映画を観るということ at ジュンク堂書店池袋本店(http://www.junkudo.co.jp/tenpo/evtalk.html#20110305ikebukuro)
- 19:30から4F喫茶室で。昨年末に出された「ゼロ年代アメリカ映画100」で映画評とコラムを寄稿した翻訳家・映画評論家の柳下毅一郎、映画評論家の添野知生によるトークイベント。
- 前半は、柳下が、「ゼロ年代って言い方、好きじゃないんだよね、2000年からの10年で何かがいきなり変わったわけじゃないんだし」と前振りをした後、「マルコヴィッチの穴」などの脚本で有名な脚本家・監督のチャーリー・カウフマンが入り組んだ構成の話を見事にまとめあげる才能は任意の巻き戻し・早送りが簡単にできるビデオ時代の作家ならではではないか、と紹介してスタート。そこからは、話があちらこちらに飛んだ印象。ボーンシリーズのポール・グリーングラスが映画のアクションのあり方を変えた(壊れる前提でカメラを設置して撮影とか)、ジュラシック・パークシリーズで怪獣映画のあり方が変わった(本物と瓜二つのCGとか)、ビデオカメラの高性能化・小型化で頻出するようになったPOVショットが構成・脚本に与えた余波(ブレアウィッチは本物っぽさを演出するためのビデカメPOV→クローバーフィールドは嘘くささ
を隠すためのビデカメPOV)、などなど。後半は、添野による日本未公開のアメリカ映画の紹介。コメディ系、スポーツ系の多くが日本で公開されていないと。
- 渡部幻/佐野亨編「ゼロ年代アメリカ映画100」
- イベント後、受付で購入。100本の映画紹介評のほうがオマケというか、随所に挟まれる13人の評者のコラムが面白い。黒沢清は、映画技術がデジタルで何でもできる発展を遂げた結果、ロバート・ゼメキスが現場で撮影のタイミングを意図の通りにコントロールしようとした時代はとうに過ぎ去って、ステディカムなど数台のカメラの一発撮りで撮った膨大なシーンの中から一種のNGテイク=使える演技の瞬間だけを編集するようになっており、その代表的な監督が老俳優にして名監督のイーストウッドだと紹介していた。
- 紹介されていた映画100本のうち、劇場で観た作品は24本(シリーズものは計1本計算)だった。
- 1999年
- アイズ・ワイド・シャット
- スター・ウォーズ エピソード1〜3
- マトリックス
- 2000年
- 2001年
- ロード・オブ・ザ・リング
- 地獄の黙示録 特別完全版
- 2002年
- 2003年
- キル・ビル Vol.1/Vol.2
- 2004年
- クラッシュ
- 華氏911
- ミリオンダラー・ベイビー
- 2005年
- 宇宙戦争
- ミュンヘン
- ブロークバック・マウンテン
- グッドナイト&グッドラック
- 2006年
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- ウォッチメン
- イングロリアス・バスターズ
- アバター
- 「アイズ・ワイド・シャット」はなんでわざわざ観にいったんだろう。クルーズとキッドマンの絡みがそんなに観たかったとも思えないし……。
- 1999年