8日目。伊勢〜伊勢湾フェリー〜伊良湖〜豊橋〜新城〜飯田〜伊那〜諏訪湖。285.4km。
朝一でフェリー乗り場を目指すのも今日で3度目。
目指すは鳥羽。
7:30頃、乗り場に到着。
始発はまだらしく、閉まったままのゲート。
先客の2台と話しながら待つ。
乗船券を求めて、ビルの2階の窓口へ。
ほかの自動車やバイクは車検証を見せて買っている。
(あれ?車検証とかないし……)とあせっていると、原付2種以下は必要ないと。
バイクの固定は、当て布をした座席部を使用。
徳島⇔和歌山のフェリーは、ハンドル部分を使って固定していた。
床についてる引っ掛けの位置は、そう変わらないように見えるので、カルチャーの違いなのかな。
伊勢湾を横断して、渥美半島の舳先、伊良湖港へ。
どうしてか分からないが、昨日の紀伊水道よりも揺れる。伊勢湾、大魚が暴れてるのか。吐きそう。絨毯で横に。
半島に上陸。
42号線に乗り、海沿いに立ち並ぶメロン即売所の前を駆け抜ける。
最初の道の駅で「トマトみつ」というドリンク。ちょっと青臭いというか、トマト感がさほど。
あさりせんべいは結構好きかも。
豊橋の駅前を経由して151号線を東へ。
予想通り混んではいるが、道沿いにいくだけなので、迷う心配はなし。
やはり、稲穂と彼岸花のタッグはいい。落ち着く。
地元農協が運営するレストランで、鳳来牛というブランド牛を使ったハンバーグ定食(1,350円)。
味は文句ないが、肉の身がちょい、ぼそぼそする……。野菜バイキング(200円)だけ頼みたかった。
かぶを漬けた紅いのがクセになる味わい。
“祭り街道”と呼ばれる区間の151号を北上。
離合しづらいトンネルがあったり、山道らしい山道が続く。
途中の道の駅でブルーベリーヨーグルトジュース。
だんだん気温があがってきた。
気持ちよく走っていると、登りで(またか……)の縦溝。
専門用語で「グルービング」とかいうやつ。
なぜか中部地方(岐阜、長野あたり)の山道でよく見かけるやつ(2,000km走った去年の北海道ツーリングでは一切見なかった)。
原付2種のような軽いバイクだと、この溝にタイヤがとられ、ハンドルが異様に取り回しにくくなる。
下りのワインディングに彫ってあったりすると、2、30km/hくらいでトロトロ走らないと十中八九転びかねない。
でかいリッターバイクとかなら無視できる溝なんだろうが、軽バイクにとっては命を左右しかねない代物。
しかーし、これまでとはもう違う。
夏前に、8万円弱突っ込んでホイールごと行った前後のタイヤ交換で、ミシュランの「PILOT STREET」に履き替えていた効果がてき面。
通常の道路とほとんど変わらない速度、フィーリングでコントロールをできた。
デフォルトで履かされてたチェンシンの「C6512」に比べて、デコボコ少なめ、断面幅が広がった分、グリップ力の向上を実感する。
一昨日の豪雨の中の走行も、チェンシンタイヤのままだったらスリップにつながっていた場面を、このタイヤで回避できていたのかも?
ただ、これも8日間連続で走って実感したことだけど、よく地面を噛む分、MAXスピードを5km/hくらい押さえ込まれてしまっている感触。路面の凹凸を広いやすくなったのか、交換前に比べて、ガツガツとした振動がハンドルに伝わってくる。
速度とコントロール。どちらといわれれば、総合的に判断して後者を取るのかな。
足元にコスモス、彼方に南アルプスを臨むエリアまで到達。
我ながら道の駅すきだな……。
地元の低温殺菌牛乳。値段は割と高め(150円くらいだったか)。
飲みすぎじゃないかって? ええ、この2時間くらい後、セブンのトイレに駆け込みました。
飯田市からは通常、153号線がメインルートになるものの、狭い割に混むため、平行して走るロードにシフト。
シフト途中に見かけた、長野の善光寺の元ネタだというお寺。
ちょっと心惹かれたが、今日のところは先を急ぐ。
街の向こうの峰は、左右の端から端まで南アルプス。
後ろを振り返れば中央アルプス。
峰の高さに負けない空の広さが気持ちいい。
通称“フルーツライン”という農道に乗る。車の数が少なく、153号線よりも高い土地を走って見晴らしがよいので、かなり爽快。
道の左右は、どこまでもフルーツ畑。主にりんごだが、ほかにも色々。トウモロコシとかも。
“フルーツライン”が終わり、次は“花の道”という別の農道に接続。
こちらも気持ちよく走れる中々のロード。
アルプスのような二千数百mクラスの峰を間近にすると、雄大とかいう前に(怖いな……)という思いが先に来るかも、という心配は杞憂だった。
ここまで開放感のある盆地、というか谷あいの道は、そうめったにあるもんじゃない。
農道の終端からもう20kmほどいくと目的地の諏訪湖。
平地を行くつもりだったが、途中で現在地確認のため道を聞いた兄さんに、熱心に山越えを提案され、50号線に移行。
17:00を過ぎ、みるみる帳が降りてくる山の中を急ぐと、下りの終わりで諏訪湖の右半分が眼前に。
ただ、その兄さんが話していたほどの見晴らしは臨めず。
湖の岸に着いたところで、メーターがちょうどフォーセブン+セブンに。
なんとなくめでたい。
でも、納車から2年弱でまだ1万走ってないって。
今日の宿は、大浴場のお湯が50℃は超えてるんじゃないかという熱湯風呂。外国人の家族連れが入ってきて、ネイティブな発音で「Too Hot !」を連呼してた。