7日目。徳島〜南海フェリー〜和歌山〜橋本〜五條〜吉野〜松坂〜伊勢。211.5km。
多少迷いながら、南海フェリーの船着場。
ドライブスルー形式で船賃を支払い、バイク用レーンに。
瀬戸内のフェリーでは、センタースタンドを立てるのみだったが、波が立って距離のある紀伊水道を渡るということで、タイヤ止めプラス、ハンドルを紐で固定。ハンドルに当て布する手順、慣れたものだった。
船内は、駐車用ブリッジ、客室とも広々。観光目的らしい外国人、ジャージの高校生っぽい男女の集団、家族連れ、ビジネスマン、etc。トラックの運ちゃんはさほど見かけず。
瀬戸内よりいいイスが並んでいるが、波が高い分よく揺れ、早々に吐き気をもよおしてきたので、絨毯席のほうで寝ころがる。
2時間ほどで和歌山港に到着。
寝てるだけでこの距離を運んでくれるって、ツーリングのそもそもの目的からはズレてくるけど、やっぱり楽チン。
和歌山市内で迷い、一度駅前に。
現在地と地図を照らして東へ。紀の川に沿って走る。
徳島の宿は素泊まりだったため、遅目の朝飯を柿の葉寿司で。
適当に入った道の駅で適当に目についたのを買ったが、フツーに美味い。
吉野川にかかる桜井吉野線を過ぎて、山道が険しくなってくる手前で、169号線の東熊野街道を東南に下っていくか、166号線の伊勢街道を東へ直進するかの選択。
当初の計画は、169号線に折れて太平洋側まで出て、一色登希彦が奥さんの元町夏央とやってる「道瀬食堂」で、ベランダ飯をしつつ次回作の予定など尋ねてみよう……としていた。
けれど、その場合、路程は300kmオーバー確定。かつ、日が落ちる前に宿につきたいなら、5:35発のフェリーにのって、和歌山市内を8時前には出ておきたいところ。
昨日の暴風雨で体力を削られた状況では、明後日以降に絶対響くということで、泣く泣く見送り、伊勢街道へ。
快走路ではあるものの、何もない田舎道が続く。
その日の気分によって、これがキモチよかったり、単調に感じたりと変わってくる。
今日はちょっと単調。
よく茂ったクスが何本も。境内もよく整備されて、心地いい空間。
今日は降られないで済むかしら、という期待もむなしく、伊勢に近づくにつれ、パラパラ。
山のほうにある「内宮」につく頃には、しとしと降り(街中にあるのは「外宮」)。
電話で場所を聞いた宿の人は「ないぐうさん」と呼んでいた。
日が落ちるまで後数十分ほど、薄闇に包まれた境内。
何百年も人の手が入ってないかのように感じさせる巨木の森が、きれいに整備された砂利道の左右に広がる。
御参りを終えて宇治橋まで戻ると、「内宮」の周囲の店はすべて閉店済み。
適当な店をバイクで探して周る元気は残っていなかったため、途中で目に入った「513ベーカリー」というパン屋で適当に買い込む。
値段分以上の美味さ。東京に出店してくれたら贔屓にする。