本郷「ダージリン」

 タンドリーセット(850円)。日替わりのチキンカレー、タンドリーチキン×2個、ナンとサフランライスからナンを。なんか、都内にいくつか支店のあるちょい有名店らしいが、あまり知らない。

 京都の町屋を縦方向に半分にしたような、細長い店内。出てくるお冷とヨーグルトドリンクは、氷を入れてはいるが液体のほうが常温。インド語でしかしゃべらない店員。ジッタリンジンの「あなたがわたしにくれたもの〜♪」の箇所のメロディーだけをインディーアレンジして延々と繰り返してるようなBGM。

 カレーもナンもチキンも、値段比較で充分に及第点以上ではあるのだけれど、雰囲気がいまいち。店名を“防空壕”とでも変えてくれればああ、そういう店なのだなと納得して食べるのだけれど、ダージリンという雰囲気ではない。



 ところで、隣にある大山堂書店という古本屋のワゴンで買った「政治のカメレオン ジョゼフ・フーシェ―ナポレオンも怖れた男」(長塚隆二)(600円)を電車の中で開くと謹呈の栞が出てくる。「ご高評をお願いいたします」という文章の下に、読売新聞社出版局の文字。さすが東大の近くで売ってる古本は一味違うね。神保町の三省堂でサイン本物色するよりよっぽど楽しいわ。