「巫女と野獣」(氏賀Y太)SANWA COMICS

 コミック夢雅(休刊)→コミックXOと連載された「デスパンンダ」が改題……、されたわけでもなく、「巫女と野獣」が本タイトル、「デスパンダ」が副題みたいな扱い。
 人食い魔獣デスパンダと彼を滅するため戦う巫女が、臓物を撒き散らすバトルの末、転生し結ばれるまでを描く、氏賀先生流のラブコメ(ということにカバー折り返しの説明ではなってる)。
 動物園に現れたデスパンダが、レッサーパンダにバックで挿入しているところを飼育係のお姉さんに注意され、怒ってお姉さんにもバックから挿入→射精→頭部を突き破ったスペルマがお客を撫で斬り→飛び交う断面図、の第8話あたりなら、辛うじて実用に耐えると思われる(こうやって書くとまるで耐えそうにないが……)。

 XO連載分の第9話、第10話は連載時、「先生の意図した表現で印刷ができませんでした」というお詫び分が最終話(第11話)掲載号に載り、気になっていたので今回確認したところ、絵の部分の違いは単行本で消しが濃くなった以外にまったく見あたらず、いろいろ付き合わせた結果、どうやら吹き出しの中の文字フォントが氏賀先生のお気に召さなかったらしいという結論。
 連載時は普通の「アンチゴチ」だったフォントが、単行本は、線が太くなり級数も大きく。最終話で多用されてるフォントと同じ種類のモノが使われている。
 この話をラブコメだって言い放っちゃう氏賀先生だから、それくらいのコダワリはあって当然だな!


巫女と野獣

巫女と野獣