実写映画版「お前ら全員めんどくさい!」

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  • 最初に、結論だけ読めればいい人へ。アニメで観たかったかな……。


  • 原作コミックのファンとして行くべきだろうと。ここ数年、毎話を心から楽しみにしている作品のトップ5に迷いなくあげられるくらいにはファンであるし。とらのあなの特装版についてた、主要4キャラのアクキーをぶらさげて方々にツーリング行き、去年、小豆島で転倒した後、任意保険を使って800km近くを運ばれてきたバイクを前にして、まずやったのが赤サビの浮いたアクキーを磨いてピカピカにすることだったくらいには。


  • そういうわけで、シネマート新宿の14:10の回。主要キャスト5人の初日舞台あいさつ付き。
  • 一宮数美役の小宮有紗、榎本英子役の茜屋日海夏。2人とも初耳、初目。モデル然として、すらっとした立ち姿。衣装もヒラヒラのシースルー。顔ちっさい。隣の監督の半分程度。
  • 栗原理穂役の大原優乃コミック誌のグラビアページ常連の子。というか、グラビア系でおそらく、今、トップクラスの人気(のはず)。疎い自分でもそう思うくらいよく見かける。ナマ声がえらく可愛い。声優もいけそう。
  • 榎本史織役の都丸紗也華。こちらもグラビア常連。大原より青年誌系で見かける頻度が高い。2人とも誌面から受けてたイメージよりは芸能人っぽさに薄い。
  • 席の1.5~2割ほどは、國立国彦役の小野賢章のファンらしき女性客。99%男だと思ってた。これは、自分がそのあたりのファン事情に疎いだけ。
  • あいさつが終わると、上映スタート前に、自分より前の席の10人くらいの客がシアターの外へ。え、映画本編はこれから……。ガチ追っかけはそういうもんなのか。初日あいさつは、午前に池袋のHUMAXで2回、シネマートでもこの前に1回。4回ともコンプリートしてそう。


  • 実写映画版は、原作コミックス3巻収録の12話まで(小雪先生の姪の響が登場する回の直前)。はしょられてるエピソードもあったけれど(史織と肝試しとか、栗原と小雪先生とプールとか)、おおむね原作のストーリーに沿った展開。
  • 下手な改変しちゃって……という印象を受けたシーンはほぼなし。風邪で寝込んだ国彦の自宅に4人がお見舞いに突撃するエピソードで、他の3人が楽しそうにしているところを数美がスマホで写メるシーンはオリジナル要素だったけれど、4人で帰る途中、部屋に忘れたスマホを数美が取りに戻るシーンにつながるため、構成上の意味がある。
  • なのになのに、超改変があるわけではないのに、あれ? こんな……だっけ? という違和感が端々で浮上してくる。もともと期待していたわけではないけれど、4人の芝居力*1だけでは説明がつかない違和感。
    • 例えば、国彦と数美がバス停で雨宿りするシーン(原作8話)。トレードマークの白衣を着てる理由をふと訊ねられて、「本当は、ちょっとでも(国彦の)目に留まるかなって思って」と返す。原作コミックだとフツーに引き込まれるシーンなのに、この実写版では、何を唐突に言い出してんだ、この子は……?と思ってしまった。
  • この時の違和感は、今、予告編を見返しても抱かない。

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  • というか、予告編だけなら、もしかしたら良作?と淡い期待を抱かせなくもない。
  • カット割とか構成のつなぎとか画面上の抑揚のつけ方とか、本編の演出がアレだったのか……。うまく言語化できない。
    • 線画・モノクロのコミック版では制服と一体化している白衣が、実写だとリアルすぎて浮いた印象を受けたのはあるかもしれない。これも原作通りではあるのだけれど、黄味がかったクリーム色の制服はなかなかのコスプレ感だし。
  • 原作は、背景をさほど描き込まない作風。これを踏まえてか、教室や教員室、国彦の部屋などの屋内が日常生活感に乏しい、とてもキレイな背景になってしまっていたのも、実写ならではのナマ感を削いでたかも。国彦の部屋なんか、男の一人暮らしにしてはキレイという以前に、ディティールがモデルハウスっぽくて……。
  • 文句ばかりか。
  • 数美役の小宮有紗は間違いなく美人さん。小顔にちょいぽってり気味の口元の存在感とか、とても良い。でも、数美のイメージにマッチしているかというと。国彦役の小野と背がほとんど一緒で、国彦の後をちょこまかついてくるシーンとズレを生じてたり。少なくとも1~2巻時点の数美はもっと子供っぽい。栗原の手作り弁当を食べた後の寝顔もコミックではあどけないが、実写版の小宮は色っぽい。眼鏡外すと美少女という点は嵌ってる。ただ、眼鏡を外すところがクローズアップされた場面は特段なし。
  • アイドル映画のキャスティングってそういうもんだと言われたら、返す言葉をもたない。
  • もう1点だけ。国彦があこがれてる小雪先生の役の人にもっとキラキラ感がほしかった。
  • 以上です。


*1:小野のファンでもなんでもない自分が、小野の演技でなんとか映画としてのポテンシャルを保ってるな……と感じたくらい。