美少女的快活力 Vol.4

 マンガの新しいムーブメントは、増刊枠から。エロマンガも同様に。ホットミルクがなくなって、業界の趨勢としてもB5版の平閉じ型が売れ行きを伸ばしてるなかで、あまり手を出してなかったA5版エロマンガにも、勢いのある雑誌はあるじゃないか。どうやら、「コミックダントツ!」が04/04/22 (6月号)創刊→同04/08/23 (10月号)休刊となってたところの後継誌らしい。

 巻頭カラーのゼロの者は自分が言及するまでもない人気作家にして飛び抜けた濃厚なエロは誰もが認めるところなので、置いておくとして。


 1押しは、犬の「帯に長すぎ襷に太し」。
 黒髪ロングセーラー服の先輩に早漏を責められてる後輩が美術教師に拉致られて、置いてけぼりをくらって収まりのつかない先輩は後輩の友人を誘って一発ヤって解消。
 拉致られた後輩にパンツ越しのス股を強要したり、自分から誘っておいてフェラをしながら「勘違いしないで欲しいんだけど……」と言い放ち愚痴りながらもゴムをつけさせてバックからやらせながら「今日は厄日なのかな……」とつぶやく、その一貫しない言動が、いちいちリアルで、こちらの振り回されたい願望を刺激する。
 これが読み切りはもったいない。連載希望。

 ほかに、比奈子惟の「愛ど〜るっ(ハート)」、上乃龍也の「集中できねー」、吉川ラベリの「Ctrl+Alt+Del」、嘉下葱の巻中カラー「ファインダー・前」が、実用度と読み応えを兼ね備えて、雑誌全体のコストパフォーマンスをあげている。


 バックナンバー揃えるか。



※【メモ】……濃厚なエロで他の追随を許さないトップ作家が、専属に近いカタチでレーベルや出版社そのものを引っ張っているというのは、師走の翁がひた走る「阿吽」とよく似てる。