コミックLO 3月号


 今月号はアタリ。お気に入りの作家ばかりが秀作を載せていて、これまでとは違う路線のたかみち表紙もgood。エロマンガの表紙でこの、ラーメンにかぶりつく色気皆無のようじょは、普通ありえない。初単行本3作品の告知は、裏次郎緋鍵龍彦が4月、大山田満月が春頃。一番のPUSHは裏次郎だが、作家生活がかなり長いらしい大山田の初単行本もコレクトしておくべき価値はありそう。緋鍵はまだ、同人のほうでイキイキやってる感じかなぁ。あと、先月号で伏字だった学年が実数表記に戻った(笑)。






巻頭カラー「ロングロングゴールド」(緋鍵龍彦

 異国ようじょのツインテール金髪でチンコを巻き締めされるチョーク攻撃。コイルの原理で発電しそう……とか思ったとか思わないとか。アイデア+絵面+カラーの勝利。特に、手塗り感のあるカラーは、デジタルによくある硬質感がなくて、適度なツヤとハリの金髪チョークでまさに天国逝き。


「独蛾 第4話」(月吉ヒロキ

 一歩間違うと完全におばさんアイテムあるいは中途半端なお笑い全身タイツに等価交換なパンストを、今回は、それのみを着衣させてエロスをかもすという荒技。しかも、それに成功。自分では覚えのない嬲られ記憶が、授業中の半眠の中でフラッシュバックする演出がまたうまい。お話的には第1.7話といったところで、ページ数少なめのじりじりさせる展開が続くが、単品での盛り上がりは十分。


「だから愛だけじゃ生きていけないと何度言ったら…」(鬼束直

 THE SEIJIが原作をやったのかと思った。あと、この人の描く女子は、下がり眉の、こう、何か企んでる感が。


「まどのゆき」(雨がっぱ少女群

 持ち込み新人のデビュー作。悪くないが、まだ自分の何が一番の武器になりえるか、見出せていないというか、いろんな見せ方がごちゃまぜになっている。とりあえず全裸よりは、着衣の処理をどうするかにエロスが隠れている作家な気がする。あと、最終ページ3コマ目の教師の顔が、大晦日に勝ち名乗りを受けて一刻も早くリングを去ろうと周りをうかがっている時の秋山のアップとシンクロした。


「しゃるうぃーげーむ?」(佐々原憂樹

 こっちは武器をよく分かってる人。Wiiのコントローラを小ネタに入れ込んでおり、いいとこどりのミニゲーム集的なお話に仕立てた。3人ようじょにいろんな手口で嬲られる喜び。臍擦りゲームが激エロでようござんした。


「ナオちゃんの憂鬱」(ほかまみつり

 上の「しゃる〜」でもそうなんだけど、ランドセルをしょったままいたす興奮というのは、ある。後半数ページで背中からおろしてしまったのはもったいない。ランドセルは拘束衣。一旦身につけたら、自らおろすことは適わないものだと(何を言ってるのか……)。


「夢中でイっちゃう(はーと) 後編」(朝木貴行

 後編というか、前の掲載時に仕上げが間に合わなかった分をやっと掲載。巨乳スキーの先生への恋愛感情が適わないのではないかといじらしく悩む貧乳少女、という設定は、巨乳になったー→けど夢オチだった→がっかり少女、の前編を読んでないと、読者に対して生かしれきないじゃないか。単行本は申し分ないが、雑誌掲載ペースの安定化を求めたい。


「強姦温泉」(冴樹高雄

 鬼畜ロリは相変わらずなんだけど、この作家には珍しくダウナー系少女を二人ヒロインの片方に採用。


「妹の秘めごと」(EB110SS

 自分の中で再評価が著しい作家。こなしている仕事量に対して質を落とさない。


「新年会はお外で(はーと)」(うさくん

 自分の中でずっと保留にしてたけれどやっと評価が定まってきた作家。主にエロス方面よりは、それ以外の部分で。具体的には、今回の話で言うと、最終ページの「ひとりピクニックですが何か!?」とか。


巻末カラー「わかば」(裏次郎

 色素薄目のヒロインがドツボに入って、ストレートに可愛い、以外のひねった言葉が出てこない。妄想ったって、やっぱり自分にとって理想の展開にもっていこうとすれば、それなりの妄想力が必要なわけで、この作者は、その妄想力のコントロール精度が群を抜いてる。ブーメラン名人のごとく。狙ったポイントにまっすぐ針を落とせるヘラブナ釣り名人のごとく。初単行本は早くも2007年のMyベスト候補。